事故は怖い

私の上司が事故で亡くなった。
「事故じゃ死にたくないよなぁ~大外君。」
「そうですねぇ~。治らない病気でも、最後に家族としゃべりたいですよねぇ。」
「だよなぁ。病気なら大体死ぬ時期もわかるしなぁ」
「そうそう。動かぬ体でも馬券を買って、最後に万馬券を握り締めて棺桶にはいりたいですね。」
なんて・・・馬鹿な話をしていた矢先だった。

人間ってなんだろうか?
普段こんなことを考えないのであるが。
人間は何故死んでしまうのか?
これを運命と片付けるのはかんたんであるが
非情である。

なくなる一日前はこうだった。
突然ふらっと上司はやってきて・・・
「大外君!こんど競馬課に行くんだって!おめでとう!」
「どうも!いくといってもちょっとですけどね。まぁ、その後はどうなるかわからないですけどね。」
「さびしくなるねぇ。まぁ、がんばってよ。」
「別に、このままいなくなるわけではないですからね。(笑)」
「だよなぁ!はっはっはっは。」
珍しいな。いつもはこないのになぁ。
なんて思ったのです。
今思えば、最後のお別れだったのかもしれない。

翌日、上司はなくなった。
しかも、事故で。
この前「事故でしにたくないよな。」ってはなしていたのに。
人間ってこんなものかと思うとともに、未来よりも今をちゃんと生きていたほうがいいのかとも思った。

私もいつどうなるかはわからないが・・・
ちゃんと生きようと思う。
そうおもった。

霊安室には行ったが、顔を合せる気にはならなかった。
多分上司はこういっているとおもう。
「いやぁ~大外君。俺しんじゃったよ。こんなはずじゃなかったんだけどねぇ」
「まぁ、しかたないか。こっちでも楽しんで生きるからさ。じゃ~ね!」
そんな声が聞こえる気がした。
御冥福を祈りたいというよりも、新たなる門出に「おめでとう!」といってあげたい。

人間はしんだらどうなるのか?
それは、死んでみないとわからない。
でも、その日を一生懸命いきれば後悔はしないことは確かである。

今週の競馬
札幌記念
去年はムーンが圧勝したけど、ことしはグランプリホース!マツリダゴッホがここから始動する。
はたしてどうなるのか?

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